伸和コントロールズ株式会社

Project Online で全案件のリソースマネジメントと見える化を実現。

Project Online全案件リソースマネジメント見える化を実現。

航空宇宙開発の分野で採用されているバルブ、半導体業界で活用されているチラーや空調装置の開発・生産を行い、様々な業界の最先端を支えている伸和コントロールズ株式会社様。Excelデータベースによる案件単独の管理から Project Online全案件をまとめてリソースマネジメントを実現。

Excel 入力と比較して、プロジェクトマネジメントに関する作業時間は約85%削減
社内トレーナーの育成で継続可能な環境も構築。

長野事業所 アルプス伊那工場(2020年12月稼働開始)

データベース や Excel による案件単独でのプロジェクトマネジメントから、全案件をまとめて管理するプロジェクトマネジメントProject Onlineで実現。リソースマネジメントも行い、PowerBI の活用で見える化も進められています。

リソースマネジメントの重要性を感じていたご担当者。また、その必要性を理解し、投資を決断された経営層のもと、課題があったらクリアしていくという社風で、Project Online を活用したプロジェクトマネジメント導入自体も1つのプロジェクトとして進められていらっしゃいました。

導入前と後の変化、見えてきた課題、今後の展開について、ご担当者に伺いました。

1、事業内容

主力事業は3つです。
1つ目はバルブ事業 : 医療機器、食品、半導体、宇宙産業での採用実績がございます。
2つ目はチラー事業 半導体、FPD、水素エネルギー産業での採用実績がございます。
3つ目は空調事業 食品、半導体、FPD、水素エネルギー産業での採用実績がございます。

ストレート型直動電磁弁(商標名:プロペレン)

ストレート型直動電磁弁(商標名:プロペレン)

チラー

チラー

精密空調シリーズ

精密空調シリーズ

またバルブ事業では当社が開発したストレート型直動電磁弁(商標名:プロペレン)が、JAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)の国際宇宙ステーション(ISS:International Space Station)との物資輸送手段であるHTV搭載小型回収カプセルが地球帰還する際の姿勢制御弁として搭載されております。小型回収カプセルは無事に地球に帰還しており、当社の技術、製品が航空宇宙のプロジェクトにおいて確かな成果をおさめることができたと感じております。

2、以前のプロジェクトマネジメントツール

プロジェクト管理には主に2つのツールを使っていました。
データベースツールによる開発大日程管理(主要マイルストーンの日程管理)ExcelによるWBS自動作成マクロによる開発詳細日程管理いずれも案件単独での管理でした。

3、Project Online 選択理由

当社の国内他拠点も含めたリソースマネジメントができると考えたため採用をしました。
これまでの案件1つ1つを管理するプロジェクトマネジメントから当社の全開発案件をまとめて管理するリソースマネジメントを達成するために一元管理ツールが必要でした。

4、パイロット導入

運用開始までの取り組みをSTEP1からSTEP3に分け徐々にライセンス数を増やしていきました。
運用開始とマネジメント改善をSTEP4からSTEP5に位置付けています。

運用開始まで
STEP1 マネジメント層トレーニング (対象:管理職、規模:10名程度)
STEP2 メンバー層トレーニング (対象:担当者、規模:30名程度)
STEP3 プロジェクト導入・継続運用ルール整備 (対象:管理職・担当者・管理者、規模:140名程度)

運用開始~マネジメント改善
STEP4 運用開始・社内トレーナー育成 (対象:管理職・担当者・管理者、規模:140名程度)
STEP5  マネジメント改善 (対象:管理職・担当者・管理者・経営層、規模:140名程度)

5、佐山経済研究所 選択理由

リソースマネジメントという概念はもともと当社にありましたが、手段がなく実現ができていませんでした。
社内での情報共有を受け、Projectを使ったプロジェクトマネジメントのトレーニングをうけたことがきっかけでした。
Projectでリソースマネジメントができることに気づくことができました。
ただし、Project を導入する過程で何をすべきか、ノウハウがなく途方に暮れていました。そんな私たちに導入、運用までのサポート体制を御提案いただいたこともあり、コンサルティングとサポート契約を締結するに至りました。

6、コンサルタント会社への期待

プロジェクトマネジメントとは何か?我流でプロジェクト計画を立てていた当社の設計管理プロセスが妥当かを判断できるだけの材料、情報を提供していただきたかった。
Project の運用プロフェッショナルとして当社の抱える課題を一緒に解決していただきたかった。

実際にはSTEP1、2、3・・・と進んでいくと課題の難易度がどんどん高くなっていきました。
STEP3で当社として自立して自分たちで運営していくと考えていましたが、STEP4のトレーナー育成やSTEP5のマネジメント改善でもアドバイスを頂きながら課題を解決してきました。この段階では、マイクロソフトのサポートサービスに問い合わせたり、検証していただいたりする機会が多くなりました。私たちで考え解決できなかった課題は佐山様に協力頂き解決するというフローが自然に出来上がりました。

7、Project Online 導入前、導入後の変化

Project Onlineを使っていくことで、当社におけるプロジェクトマネジメントがPMBOKに沿っていることや設計プロセスをフローやタスクに分解する考えが身につきました。
いまでは計画を立てる際のツールがExcelから Project に替わり、計画を立てるときもステークホルダー、マイルストーンなど計画を達成するためには何が必要か以前より論理的に考えることができるようになったと感じています。

8、Project Onlien 導入前の印象と実際に使ってみての印象

Project というソフトの汎用性の高さに驚きました。また、office365という枠での連携ができており、PWA上でのデータをPower BIでデータの視える化が比較的容易にできました。
プロジェクトマネジメントツールとしてのProjectとリソースマネジメントツールとしての Power BI の組み合わせを佐山様からご提案いただけて良かったと思います。

9、現在の課題

プロジェクト計画を立てることはできました。次は予定と実績の差を見える化すること。また Power BI で視える化した結果を実際のマネジメントに展開し活かすことです。

10、プロジェクトマネジメントにおける今後の展開

STEP1からSTEP3でProjectを導入しました。STEP4で運用を開始し、社内トレーナーを育成することで継続可能な環境ができました。次のSTEP5はマネジャーによる改善活動です。Power BIを使ってデータを見える化しますが、狙いはマネジャー自身が対策に動くようにしむけることです。
Projectでデータを集めて、分析に使える材料や判断材料をマネジャーに提供します。
複数同時進行しているプロジェクト計画を成功させるために、いまのリソースで十分か、どこにリソースを投下すべきかなどマネジャーがマネジメントする環境を構築していきます。

11、Project 導入時にやっておいて良かったこと

現在のプロセスを見つめなおすことです。今回はプロセスを大きく変えたわけではないが、プロジェクトマネジメントとは何か、当社のプロセスの特徴は何かを理解することを最初にやったことが後の改善活動に活きたと感じています。

12、ご感想

なぜProjectが良いのかという導入から、継続運用まで根気強くサポートしていただきました。Projectを導入し継続運用できている現在の姿は、キマド様なしには成しえなかったと感じています。力強いサポートを頂き感謝いたしております。

会社名

伸和コントロールズ株式会社

従業員数

498名(2021年1月現在)

URL

https://www.shinwa-cont.com/index.html

事業内容

精密温調装置、超高純度空気供給システム、ドライエア供給装置、真空チャンバー、ソレノイドバルブ、モーターバルブ、マイクロバルブの開発、設計および製造、販売

ご利用サービス

導入アドバイス・コンサルティング、各種トレーニング、講習、サポートサービス、セットアップ

2021年2月18日
写真の使用については伸和コントロールズの承諾済み